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このブログは就職専門のブログです。 今後も、宣伝・広告の類は一切載せませんので、学校関係の方は、安心して学生にお薦めください。

2013年1月16日水曜日

就職成功の黄金律―41 エスカレーター進学者

今週日曜日、
日経本紙の春秋(朝日新聞の天声人語みたいなコラム)に、
附属高校から受験しないで大学に入った学生の就職は不利
みたいな話が載っていました。

まぁ、こういった話は昔からありまして、
私も、一部は、そういった考えでいた時期もありました。

逆をいえば、
今は、どっちでもないという考えでいます。

今回は、なぜ、そう思うに至ったかについて
語ろうと思います。

附属高校から受験しないで大学に入った学生の就職は不利
という話の理由は、受験で苦労していない学生は採りたくない
ということです。

しかし、そもそも附属高校に入るには、
ある意味、大学入試よりも過酷ともいえる
高校入試を体験したことの証であるともいえます。

その前の段階の中学入試で、
大変な苦労をして附属に入ったという可能性もあります。

中学入試の段階では、
まだ自我も発達しておらず、
親の言いなりで中学受験したという人も多いでしょうが、
なにも考えずに地元の公立中学に進んだ学生と比べれば、
まぁ、少しは早めに苦労したといえるでしょうね。

また、別の見方で、現在の大学生を眺めますと、
推薦で入学したという人もかなり多くいます。

推薦の人も、ある意味、受験回避組です。

しかし、履歴書には、県立○○高校卒としか書かれていませんから
受験で入ったのか、推薦で入ったのかは、
書類ではわかりません。

その意味では、
国公立は、推薦入試での受入れは、
私立ほど多くありませんから、
センター受験で入ったと思ってもらえるケースは大ですね。

以上のような点をふまえながら、
これまでの私の経験から導き出した結論。

エスカレーター組であろうが、
受験組であろうが、
推薦組であろうが、
就職には関係ありません。

もちろん、世の中には、
いろいろなことを考える人がいまして、
その考えに基づいて採用基準をつくる人もいます。

ですから、前年までの採用傾向を先輩等に聞いておき、
変な基準がありそうで、
自身がその基準に抵触しそうな場合は、
避けるにこしたことはありません。

無駄骨になるだけですから。

このブログ、メールいただくのは、
圧倒的に学生の方が多いのですが、
次に多いのは、学校関係者。
そして少しですが、
企業の採用関係者もいます。

これからの話は、どちらかというと、
企業関係者と話を深めたい事項なのですが、
まぁ、少し綴ってみましょう。

まず、幼稚園、小学校から大学までのエスカレーター組。

まことに失礼ながら、
私も、少し前までは、採用したくない一番手の方が、
この経歴の持ち主でした。

しかし、よ~く考えてみれば、
本人にはなんの罪もありませんし、
実際、この経歴の持ち主と一緒に仕事をしたこともあります。
で、その人物評価は、VeryGood!でした。
(その大学は社会的評価も日本のベスト5くらいに入る大学です)

次に、中学入試、高校入試を経て、附属校から大学に入った学生。

大学が、社会的評価の高い大学であれば、
それはそれでよいのですが、
こう言ってはなんですけれども、
なんでこの大学の附属校から他の大学を受けずに、
そのまま、この大学に入っちゃったわけ...?
という学生は、NoGoodです。
というか、書類選考で、一番先に落とされるタイプです。

但し、その大学の看板学部に入った学生は、
結構、高校時代、真面目にやって、
附属高校が全国にたくさんある場合の進学一斉テストなどでも、
好成績を収めた人とみなされますので、
学部も選考の大きな要素ではあります。

私が面接でよく聞いたのは、
なぜ、その学部を選んだのですか...
ということなのですが、人間味のある学生ほど、
「いや、高校時代、部活ばかりやって、成績悪くて、
この学部しか行けなかったんです」なんて、
正直に言ってくれる学生も多いんですよ。

私は、こういう人物は、次に進めました。

だから、愛想って大切なんですね。
勉強嫌いというマイナスイメージも、
愛想で簡単に帳消しになります。

閑話休題。

逆に評価が上がるのは、
附属高校はそれほどの評価ではないけれど、
受験で入った大学は、出身附属高校を抱える大学よりも
社会的評価の高い大学である場合です。

そのまま、エスカレーターでいっても、
そこそこの大学には行けたのに、
それに甘んじることなく、チャレンジしたことを、
学歴が証明しているからです。

最もイメージ悪いのが、
附属高校にいたのに、その大学よりも、
社会的評価の低い大学に進学している場合です。
これは、選考の過程にすら入れてもらえません。

大学の指定校推薦で入った場合。
これはね、社会的な評価がそれほどでもない大学の場合は、
ちょっとずるいんですが、
「受験で入りました」と言うことにしてください。

採用する側は、
チャレンジングな学生を採りたいと思っているので、
なんで、この大学に推薦で入ったんだろう...と思うと、
途端に、その人への興味を失ってしまうものです。

学生側からすれば、
高校時代に頑張って推薦枠を取ったという
思いが強いかもしれませんが、
企業側は、そうは思いません。

今であれば、あくまでも人物本位で採用
ということになるのですが、
実際に採用してきた過程では、
以上のようなことを考えてやってきたわけです。

たとえば、地方の中堅都市の進学高校、
T大に毎年7~10名、
W、Kクラスに十数名というレベルの高校から、
社会的にあまり評価の高くない大学に
「推薦」で進学したような場合は、特に要注意です。

この学部の、この教授の書いた、
この本を読んで感動し、直接薫陶を受けたくて
この大学に進学した...というようなストーリーが、
どうしても欲しくなってしまいます。

人物本位とはいいながら、
応募者が殺到する大手企業では、
やはり、なにかの基準でもってふるいにかけるしか
方法はないのです。

ですから、前にも言ったように、
自身が在籍する大学からの採用実績が無い企業に
時間をかけるよりも、
採用実績があり、自分の好きな商品、サービスを手掛けている企業への
アプローチを重視して、就活を進めてください。